水の落ちた跡

朝。温水器の上にクロちゃんを確認。いつものように何度も窓を開けて見ていたのだが、今日は近くまで行ってみた。
細い道が横を通っている民家の庭先においてある温水器は、人の背丈よりも高い位置にありクロちゃんの姿は耳と背中の辺りが少し見える程度。人が傍を通ってもあまり気にならないだろう高さだ。
そして、クロちゃんはぐっすり眠っているらしい。小さく足音をさせ近づき、立ち止まって姿を確認しようとその場をうろついたけど起きる気配はなかった。ぐっすり眠れてることがわかり、なんとなく安心して家に戻った。
家に戻って再び窓からクロちゃんを見ると、起きて辺りの匂いを嗅いでいる。もしかして私の匂いに気づいたのかと思う。

夜にはいつものようにミケにゃんと仔猫達の出迎えを受けたので、キャットフォードを置いてやり、クロちゃんの待っていてくれる場所へと足早に移動した。
嬉しそうに鳴きながら姿を現たので撫でている場所へと移動して、まずはお腹を満たしてもらう。差し出した容器にはいつもより少ないキャットフードが。ミケにゃんと仔猫達にあげすぎた。仔猫達の食べっぷりが凄かったせいかも。

先日キャットフードが無くなって、ちょうど特売品で出ていたのを買った。前のとは違うのだが、美味しいのかクロちゃんも食べる速度が前よりも速い。量が少ないということもあるけど、あっという間に無くなり、珍しく少しだけまだ欲しそうにした。
でもすぐに撫でられる気分に切り替わったらしく、足元に擦り寄ってきたり、手に頭を押し付けてきたり、背中を向けて尻尾の付け根辺りをなでられたり、コロンと横になってお腹を撫でられたり。
そうしてたーんと撫でているとき、ふと足元を見ると水の落ちた跡がポタポタと2つ。クロちゃんのヨダレだ。いったいどんだけ気持ちいいんだろうかと思う。

しばらくそうして撫でていたけど、そろそろ家に帰らなくてはと離れがたい気持のまま「バイバイ」。