イリコを貢ぐ

bell87uta2005-09-23

仕事を終えて家に帰る途中、いつものように今日はクロちゃんに会えるかなぁ。
ミケにゃんは撫でさせてくれるだろうか。
なんて思いつつ、クロちゃん家の前を通りかかると、ミケにゃんがいつも居る箱の上でお腹に仔猫達が顔をうずめている状態のまま、少し眠たげにちらりとこちらを見た。
仔猫達はオッパイを飲んでるのかー。それならミケにゃんは近寄ってこないか。
そう思い通り過ぎようとしたら、おもむろに立ち上がり仔猫達を残してこちらへやってきた。
3日まえからイリコをあげることにしたので、さっそくそれを取り出してミケにゃんの前に置いてやる。


飼い主からしてみれば余計なことだとは思うのだが、ミケにゃんが食べ物を欲しがっているのと、オッパイを飲ませているせいで痩せていることが気になるので内緒で。
それと、4日前だったかにミケにゃんに会ったとき、なんだか子供と引き合わせようとしているようなそぶりをした。
そのとき仔猫は寝ていたのか、見知らぬ人間が怖かったのか近づいてこなかった。
もしも怖がられたのだとしたら、食べ物があると仔猫が寄ってきやすいかもという期待から。


ミケにゃんがカリカリと食べ始めたら、箱をトントンと音を立てて仔猫達が降りてきて、最初に黒い仔猫がイリコの入っている紙の箱へとダイブするように頭から突っ込んだ。
両手や頭はもちろん、お腹の辺りまで箱の中に入れて無心にカリカリと食べている。チャーンス!
撫でなで。うーん、やわらかい毛だー。


他の仔は見知らぬ人間を警戒して様子を見ている。少しすると、黒白の仔が近づいてきて同じように箱に顔を突っ込んだ。
数回ほど撫でたところで、「フーッ」と怒って逃げた。
でもイリコは食べたいから近づいてくる。撫でる。「フーッ」逃げる。食べたいから近づく。撫でる。「フーッ」逃げる。


茶トラの仔は怖がりらしく、仔猫達にイリコを譲って少し下がって様子を見ているミケにゃんの後ろに隠れ、頭を突っ込んで食べている黒い仔や、撫でられるたび「フーッ」と怒って逃げる黒白の仔と見たり、私の様子を伺ったりしている。
思い切って近づこうとしてみては、怖いので後ずさり。見かねたのだろうか、ミケにゃんがまたイリコを食べにこちらへ来たら、茶トラもついてきて食べた。


クロちゃんは見かけなかった。縄張りの見回り中だろうか。
2日前にはクロちゃんもイリコを食べたのだが、なんとミケにゃんが食べている横から顔を突っ込んで独占し、仔猫にも食べさせずじまい。
イリコを入れた紙を折って作った箱に顔を突っ込んだまま。すっかり食べ終わるまで顔を上げることはなかった。
前はもう少し周りに配慮してたと思ったけど、今はそうでもないらしい。