割り込んだ

家が近くなり、いつもクロちゃんを撫でている所を通り過ぎたとき、「ニャ」と短く鳴く声がしたような気がした。
少し戻って「クロちゃん、居るの」と言ってみると、こんどはハッキリと「ニャ」と聞こえ、黒い塊が現われた。
私が通りかかるのを待っていたようだ。
「ニャァァ」と何度か鳴いてウロウロと動き回っている。その後を突いて回って撫でなで。
すると、ミケにゃんが駆けてやってきてクロちゃんとの間に割り込んだ。え"?
さっきの冷たい態度とは違いますけど、どーゆうこと? なんて思いながらも何度か撫でたのだが、動き回るクロちゃんについて回って撫でていたので、ミケにゃんまで手が回らない。
相手にされないとわかったミケにゃんは家に帰っていった。さっき撫でさせてくれてたらよかったんだけどなー。微妙な女心ってのか? よくわかんない。
ちょっと残念な気もしたけど、でも悪いけどクロちゃんが居るときはクロちゃんを優先するよ。ヤキモチを焼かれでもして、クロちゃんに相手にされなくなるのは嫌だからね。
だからね、ミケにゃんはクロちゃんが居ないときに撫でさせよね。と、勝手なことを思う。