宙っち

子猫の頃の宙っち

宙(ソラ)っちは、去年の4月末頃に猫の空(クー)ちゃんの子として生まれた5匹のうちの1匹。
離乳した頃に、なぜなのかわからないが兄弟はみな居なくなり、宙っちだけになった。
元来から甘えん坊だが、ベッタリはりついて母猫の愛情を独り占めにして成長した。
足腰がしっかりしてくると元気に駆け回ったり、母猫相手に遊んだりとやんちゃ坊主だった。母猫の首にかじりついては反撃されて「ギャ〜」と叫んでもいた。

生まれて半年くらいまでは野良猫生活だったが、見知らぬ人々がそれぞれに食べ物を与えていたため、栄養状況はすこぶるよく、まるっと太めで、特に下腹が中年のおっさんかよと言いたくなるほど出ている子猫だった。
丸々と大きな顔で、そのせいか目がやや小さく見え、しかもふてぶてしい感じなので、おっさんっぽい顔でもあった。

生後5ヶ月を過ぎた頃になると母猫が子離れをし始めたため、一緒に姿は見るが離れていることが多くなった。
それでも母猫に甘えたい宙っち。人が居るときは母猫に近づけるらしく嬉しそうに傍に座るのだが、母猫から猫パンチで拒否されて、すこし離れて悲しげに見つめたりしていた。

そして、母猫と一緒に見なくなり始めたころ家の猫になった。